②ヨーロッパでのバイオマス事情

バイオマスボイラーとは


②ヨーロッパでのバイオマス事情

オーストリアのとある小さな村の話をします。
人口が千人に満たないその村は、森に囲まれた自然豊かな環境で、働き口は殆どなく、若者は好む好まざるにかかわらず職を求め都会に旅立っていきます。
ヨーロッパのどこの過疎地域にも見られる現象です。

20年ほど前、そこにオーストリア有数のバイオマスボイラーの会社が拠点を移転し、工場を建て、村の若者が地元で就職することができるようになりました。
そのボイラー会社は、ボイラーを活用することでの地方活性化を目指すことを村に打診します。

村は、ボイラー会社の助言を得ながら地域の重機会社と協力して林道を作り、豊富にある木々を伐採し、燃料として薪やチップ・ペレットの生産をはじめました。
燃料の生産にはたくさんの人手が必要で、それに伴い様々な職種が連携しネットワークが構築され、地域の雇用を生み出しました。

燃料の生産管理、伐採や植樹を行なう森林の維持管理、重機会社とのやり取り、燃料の品質管理など、林業に関わる様々な職種が若者の間で「クール(かっこいい)」な仕事と呼ばれるようになります。
そしてボイラー会社は、村の家々に小型薪ボイラーを、教会や幼稚園・村人が集まる集会所には中型チップボイラーを、地の利を生かし(なんといっても地元の森!輸送コストがほとんどかかりません)安価で設置していきました。
やがて村は、石油やガスを殆ど必要としない、地元で生産した燃料を自給できる仕組みが必要であると考えました。
燃料の搬送装置の細分化や燃料の保管貯蔵庫を共有化し村全体で燃料供給ネットワークを整備すると、各家庭の燃料費は従来の半分以下になり、更に雇用が増え、村を出ていた若者が戻りました。どこにでもある閑散とした小さな村は、活気溢れる「希望の街」に生まれ変わったのです。

ボイラーの活用から地方の活性化に成功したこの村では、現在、過疎に悩む他の村や自治体の環境課の担当者がひっきりなしに視察に訪れています。

バイオマスボイラー専門のメーカ フローリン社

木質バイオマスボイラーの詳細は、下記の事項をご参照ください。
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